コラム 第一回

学校で芸術鑑賞を行うためには?

― 国は、「あらゆる子どもたちが少なくとも年1回は実演芸術に触れられるように」 という目標を掲げ、協力体制を整える主導的役割を ―


我が国では、学校で演劇や音楽に触れる鑑賞教室が行われています。学習指導要領で必須とされているわけではありませんが、戦後、子どもたちに芸術に触れる機会が大切と考えた教師や劇団、オーケストラなどの働きかけが実って、全国的に広範囲に行われるようになってきたものです。

2007年度に全国の小中高等学校を対象とした調査(文化庁実施)では、鑑賞教室の実施率は、小学校75.4%、中学校52.6%、高等学校46.3%で、地域ごとにばらつきがあります(図1,2,3参照)。実施にあたって、都道府県や市町村の教育委員会や文化施設、財団などからの協力を得ることもありますが、「全くなかった」とする割合が、小学校42.0%、中学校34.9%、高等学校61.9%です。図4は、「教育委員会からの支援がある」と回答した学校の割合を示したものですが、 こうした公的機関などからの支援がない場合、児童生徒ひとりあたりいくらというように、保護者が負担することになります。
生徒の人数によって負担金額が変動するため、児童生徒数の少ない小規模の学校では開催が難しくなります。そのため、地域や学校によって実施率に差があるのが現状です。

国は、「あらゆる子どもたちが少なくとも年1回は実演芸術に触れられるように」という目標を掲げ、教育委員会や学校、公立文化会場、芸術団体などの協力体制を整えていくことが必要ではないでしょうか。

【2007年度都道府県別鑑賞教室実施率】(文化庁委嘱調査報告書より作成)







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