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梅若能楽学院会館でのお稽古はじめ <謡・仕舞/狂言>

2021.10.28 レポート

10月4日、季節はずれの暑さのなか、梅若能楽学院会館で今年度最初のお稽古が始まりました。
能楽「謡・仕舞」と「狂言」の2コースです。

謡・仕舞のお稽古では、能のなかの謡(歌唱)と舞の両方を学んでいきます。
はじめに、挨拶や正座、立ち上がる動きなどを教わり、その後、ひとりひとりに扇が配られました。
「取り上げて開く」「閉じて置く」という所作を学びます。
はじめは、扇が固くてなかなか上手に開けません。

左利きの子は、右手を使うことに慣れるまで、ちょっと大変かもしれません。
 
いよいよ本舞台へ。
姿勢や顔の向き、すり足、扇の扱い・・・・・・いろいろなところに神経をめぐらせます。
   

謡・仕舞コースは、「玄象(げんじょう)」のお稽古から。
先生を真似て大きな声を出す練習と、舞の出だしの部分を教わりました。

狂言のお稽古では、2~3名で組になって、ひとつのセリフ劇を学びます。
挨拶や基本の構えが大事であることは謡・仕舞コースと同じですが、まずは、先生の問いかけに大きな声で返事をすることから。
そのうえで、型に沿った動きや独特な言葉づかいを覚えていきます。
  
狂言コースは、先生方による「痿痺(しびり)」の実演を見学。
子供たちは、間近で見る迫力の演技に目を奪われていました。
どちらのコースも、初回はほどよい緊張感に包まれ、あっという間の45分間でした。

いつもと違う空気に触れる “和のお稽古”。
ひとつの道を歩み続けるプロの実演家と過ごす時間が、一人ひとりの “一生のたからもの” になることを願っています。