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子供たちの真剣な眼差し ~箏曲(山田流)

2019.12.03 トピック

箏曲(山田流)は、12月22日(日)の「長唄Ⅰ・三曲Ⅱ」の回で発表します。
小学4年から6年までの2クラス合同30人による「岡康砧(おかやすぎぬた)」と、
中高生14人によるユースクラス「聖夜」の2曲です。

江戸生まれの山田流は、当時の江戸のトレンド。
関西で発達した生田流とは少し趣を異にします。

「岡康砧」は、人間国宝である六代目山勢松韻さんが、
古典を特別に編曲してくださったもの。
3つのグループに分かれて歌をうたい、みんなで合奏します。
お稽古でもグループごとのパート練習に余念がありません。

「岡康」は、徳川家康が岡崎(愛知県)で聴いたことに由来するとか。
「砧」は、堅い布を柔らかくしたり、艶を出すための道具のことで、
古くから秋の気分をイメージする風物の一つとして有名です。

「聖夜」は、現代人にも受け入れやすい箏の曲として、
四代萩岡松韻さんが作曲した二重奏曲です。
「ポラリス」「オーロラ」「ダイヤモンドダスト」の名を持つ3つの楽章は、
箏の魅力であるキラキラ感を多彩に描きます。

個性的な箏の調弦に加え、和音から
爪ですくったり、左手ではじいたり、響きを一瞬で止めたり。
かなり高度なテクニックがあちこちに出没。
ちょっと高めのハードルは、先生方の期待値の反映です。

どちらの発表曲もアンサンブル力は必須。
稽古でつちかったチームワークで、
季節感と一緒に箏曲の魅力を披露してくれるに違いありません。(G)

*フォトグラファー・武藤奈緒美さんによる写真を
アルバムでお楽しみください。